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　でも、当人たちに押しかけられたのでは、さすがの私も居留守を決め込むことできない。
　仕方なくってう感じで、私は笑顔のママに見送られて高志たちと家を出ることになってしまった。
　でもね、これが信じられる?
近くの駅まで歩いたら、高志の親友と彼女はそのまま二人でどっかにいっちゃったてんだ。
　高志いわく
「友達の彼女の家が今時ありえないくらいに厳しくてさ、男と二人だけの外出なんて言語道断って主義なんだ」
　だから、高志がお膳立てしてあげて、親友とその彼女ーつまり私だーのダブルデートという企画を提案したらしい。
　全っく、あんたも良い加減、人がよいね～。
　で、当然ながら、私は例の二人が嬉しげに手を繋いで逆方向に消えていった後、高志に言った。
「じゃ、あたしはこれで」
「えっ、お、おい。それはないだろ」
　何故か焦り気味の高志。
「だって、あんたの友達も無事にデートできそうだし、あたしの役目はこれで終わりでしょ」
　ごく当然のことを言ったのに、高志は眼を白黒させてる。