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体育館に行くとクラスと名前が書かれたプリントを渡された。

「俺A組だ…一ノ瀬は？」


「俺もA組。」

一ノ瀬はそう言って横並びにならべてあるパイプイスの一番前の一番左の席に座った。

どうやら名前順に座るらしい……俺も自分の席に座る。




A組の最後尾、右から二番目の席に座った。
すると、一番右の席にいた男が話しかけてきた。


「初めまして！俺、流川 庵(るかわ あん)…よろしく！」

差し出された手に困惑しながらも握手をした。


「よ、よろしく……俺は幸村椿。」

「椿ね、りょーかいっ！俺はみんなから庵とかルカとか呼ばれてるから好きに呼んでいいよ！」

人懐っこい笑顔を俺に向ける流川。


「わ、分かった。」

「なぁなぁ椿ってさー…」


人見知りとかしなそうな流川は色々俺に聞いてきたり、流川自身のこととかも話してくれた。

話しているうちに気まずさはなくなり、次第に慣れてきて開会式が始まる5分前まで話していた。