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僕らの気持ち。

第1章 side:幸村椿

「なんだこれ…?」


一ノ瀬が出したのは一冊の本。その本の表紙は男が二人描かれている。



「あぁ…この本の通りにすれば女の子にモテるらしい。」

……マジか。



「でもこれ『女の子がきゅんとするBL 』って書いてあるがこのBL ってなんだ…?」


「Beautiful Lifeの略だ。」

……へぇー。



「とりあえず俺は帰る。明日から学校だからな。後ちゃんと戸締り気を付けろよ。」

そう言って一ノ瀬は立ち上がった。






「わかってるよ……一ノ瀬?」


一ノ瀬は立ち上がったままじぃーと俺を見た。



「いや、別に……じゃあな。」

しばらくしてガチャン、と玄関のドアが閉まる音がした。

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