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ブルースカイ

第8章 恵(上)

おいおい、ワケわからん事で盛り上がり始めたで。



ったく、フミめ、いらん気遣いやがって。荒れた俺のイメージを少しでも良くしようと、俺をネタに笑い取ろうとしてやがる。ありがたく乗るわ。



「言うに事欠いて、聡美てなんや。このアホフミヤ。」



フミは笑いながら立ち上がった。



「アハハ、やって、そう見えたん。」



俺は苦笑した。



「ほんまにかなわんな。」



思えば、フミがいたから、多くの出会いがあり、助けられもした。こいつには感謝してもしきれんわ。フミは全部わかってて、踊らされてる気がせんでもないけどな。



「一笑いしたとこで、帰ろうや。」



俺らは店を出た。

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