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ブルースカイ

第8章 恵(上)

俺らはフミと、律子が駅に入っていくのを見届けていた。



とりあえず考えるんは、今日はええか。2人になってもたし、今日、いきなり付き合ういうんは、ないやろし、明日考えよ、明日。



カラオケに行き、帰り道、近道を知っているという恵の言う事を信じ、着いていく。



「急がな、終電まであんま時間ないで。」



恵が時計も見ずに答える。



「せやな。」



仕方なく着いていくと、大通りに出る。



あれっ?これって、心斎橋の方面や。方向が逆?



「なぁ、恵。これ、難波の方に向かってるんちゃうん?」

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