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ブルースカイ

第8章 恵(上)

「あっ。そうなん?気付かへんやった。」



んなわけないやろ、職場大阪やし、俺より大阪詳しいんやから。口には出さないが、心の中でツッコンでみる。



「とりあえず、梅田近辺のカラオケボックスで、時間潰そうや。」



「うん。」



元来た道を戻り始める。終電には絶対間に合わんわ。



初めから逆方向やったんやな。大阪の道、知らん過ぎるわ、俺。



ひたすら無言や、何か話さな。無言で、恵責めてるみたいや。



思い付いた事を色々話しかける。でも、恵の返事は上の空。あかん、気にしてるんかな。言い方きつかったんかも。そんな事を気にしていた。



しばらく歩くと、恵が足を止めた。

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