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ブルースカイ

第9章 マサ

「とっさに声は出んし、顔引き吊るんわかるわ。ある意味、ホラー映画以上やわ。」



「やろうな。」



俺の携帯が鳴る。



「この時間やと、マサかな」



携帯を見ると、非通知。



首をかしげながら電話を取る。



「もしもし。」



無言。吐息だけが聞こえる。



「もしもし。」



再度無言。



「誰や。いい加減なんか言うたらどうや。」



ブツッ



ツーツーツー



「切れた、無言電話ってやつやわ。」



「チョコの奴やないん?」



「番号どこから知ったん?」



「携帯の請求書とか。」



「ないわ。実家に届いてるはずや。」



「ほな、誰かに聞いたんやない?」



「誰に?」



「それがわかれば、犯人もわかると思うんやけど。」

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