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ブルースカイ

第10章 恵(中)

「うーん、何て言うたらええかわからんけど、聡、無愛想やし、近寄りがたい雰囲気あるけど、彼らが聡の良さを引き出したり、フォローしてくれてる感じ。」









「美化し過ぎてるとも言うけどな。でも、俺から見てもそう感じるわ。」









「そんだけ理解しあってるって事やんな。やから、羨ましいねん。」









「俺自身、何でこうなってるんか、よくわからんわ。でも、恵の例えて、いつも空やな。」










「アハハ、うち、空好きやねん。」









「んな、照れ臭い事言いなや。」









「ん?何が?」









わざとからかうように笑いながら言う。









「アハハ、空ていつも俺の例えやから、俺の事やろ?」









「アホ。言うてて情けなくならん?」









「ひでぇな。軽いボケやんけ。」









「ナルみたいでウザいわ。」









「ナルはないやろ、ナルは。激しく傷付くわ。」









「アハハ、つまらん事言うからや。」






飲みながら、何でもない話で笑い合いながら、夜は更けていった。

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