テキストサイズ

ブルースカイ

第11章 昌孝

本の時代のように殺し合いの時代なら、謀略をもって叩き潰すだけでもありだと思うが、今はそういう時代じゃない。









そういうわけで、やり過ぎると、今後関わる時に宜しくない。つまり、追い詰めすぎない事が大事で、どうしても相容れない相手以外は妥協点で収める。









人生は綱渡りのようなもので、バランスと、用心深さを忘れてはならない。そして、勝ちすぎてもいけず、6割の判定勝ちこそ最上である。









マサや昌孝は負けたり、追い込まれたり、勝ちすぎた経験がないため、少し不足くらいでないと、欲や疑いは際限ないという事を知らない。









追い詰めすぎた場合、相手の面子を立て、こちらが6割の譲歩で引くか、徹底的にやるかしかない。









引く場合も、引きすぎてはいけない。これが難しい。









しかも、謀略だとすぐわかる幼稚な謀略だったため、下手に行き過ぎると、小競り合いから、恨みの連鎖を呼ぶ。









今より状況がましな時はない。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ