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ブルースカイ

第12章 コウ

「ってか、ソウ、結構ボーッとしてる事あるやんな。」









「俺、結構デリケートなんやって。」









「アハハ、歩く三面記事がよう言うわ。」









俺は苦笑する。









「自分らが勝手に言うてるだけやし。しかも、デリケートと関係ないやろ。」









「アハハ、言われるうちが花。」









こんな冗談交じり話ですら昔の2人とは違和感があった。









居酒屋でも2人とも笑いながら楽しそうに話している。だが、2人とも話を俺にふり、2人では話さない。完全に板挟みの俺。









気まずい空気がなく、2人がけなしあったり、敵対するような言い方をしない事は救いだった。









お互いに気になってるくせに、どこか溝があって近寄れないでいる感じ。









この調子じゃ、2人とも昔みたいには戻れんのかもやわ。バンドに影響あたえんとええけど。









俺はそんな事を考えながら、2人の話に適当に合わせていた。









翌日はバイト最終日で、帰省まで、フミ達と遊び回ったり、恵と過ごしたり、いつもの日常を過ごす。









帰省してからは、2・3日は高校時代の同級生と遊んだが、大して楽しくない。

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