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ブルースカイ

第12章 コウ

「でも、病院行きたがりませんのや。」









「で、どうせい言うねん。」









「兄貴からも病院行くよう言うて下さいや。」









「それはええけど、効果あるかは知らんで。」









「昌孝、兄貴慕っとるから、兄貴が言うてくれるんやったら、行きますわ。」









「やと、いいけど。」









「信じましょうや。兄貴、今から何しはるんですか?」









「コウと飯の約束してん。なんや久々に差しで飲みたいんやと。」









「ほな、それまでええんで、昌孝のとこ、付き合ってくれません?」









「それは構へんけど、昌孝には話してるんか?」









「今から電話しますわ、オッケーやったら、折り返します。」









「了解、ほな、待っとるわ。」









俺は電話を切ると、テレビをつけて、買ってきていた雑誌を読み始めた。









「おお、春買うたジャケット載ってるわ。あとでフミに自慢したろ。」









当時、俺らの周りでは、雑誌に載る前のアイテムを先取りするのが、流行っていた。









それがセンスがあるステータスみたいなもので、競いあっていた。

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