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ブルースカイ

第12章 コウ

マサが席を外すと、昌孝は話始めた。









「聡先輩、俺、あかんみたいですわ。」









「何言うてんのや。膝痛めたくらいで、大袈裟言いなや。」









「聡先輩、俺、骨肉腫なんですわ。全身に転移してる可能性もあるらしくて、いつまで生きれるか、わかりませんわ。」









俺は愕然とした。なぜ俺の周りには死が続くのだろう。美香に続いて、昌孝みたいに若くてええ奴が・・・









言葉が出なかった。









「聡先輩とももっと遊びたかったし、バンドもやりたかったし、まだまだ教えてもらいたい事、いっぱいあるんすわ。俺、まだ死にたないですけど・・・」









俺は涙を堪えると、昌孝の肩をつかんで言った。









「治療すれば治るかもしらん。諦めなや。お前が負けたら治るもんも治らんやろ。治してもっと遊ぼうや、俺、お前に話したい事、いっぱいあんねん。やから、死ぬとかいいな。」









昌孝は弱々しく微笑んで頷いた。









俺も微笑んで頷き返し、言った。









「今日は帰るけど、また来るわ。ちゃんと病院行けや。」









昌孝は頷いたが、俺の目から見ても、病状が良くないのが見てとれた。

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