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ブルースカイ

第12章 コウ

昌孝、あの体で無理して俺らに付き合ってたんやな。何を言いようもない気持ちでいっぱいだった。









励まそう思って、綺麗事言うてきたけど、昌孝の胸中を考えると、残酷な事言うたかもしれん。









「兄貴、話終わったんすか。」









「ああ、これ以上長居すると、昌孝疲れてまうやろうし、今日は帰ろうや。」









帰り道、マサが言った。









「兄貴、昌孝、あきませんのやろ?」









「多分、病状はよくないと思うわ。」









マサは俯いてしまった。









その後、俺の家の前で別れるまで、ひたすら無言だった。









俺は部屋に帰り、寝転がると、昌孝の事を考えていた。









二十歳くらいで難しい病気になって、辛い治療が待っている。









仮に今回は克服できても、常に再発の陰に怯える事になる。









くそっ。









あいつが何をしたって言うんや。









やり場のない怒りと、やるせない気持ちで押し潰されそうだった。









「世は無常やな。」









俺はそう呟くと、立ち上がりコウとの待ち合わせまで、町をブラつく事にした。

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