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意識が覚醒を始める。









俺の顔を覗き込むショートカットの女の子。









「優香？」









「優香って誰なん。」









「んっ、麻理か？」









「やっと気付いたん。ところで優香って誰なん？」









「髪切ったんやな。」









「そうなん、セミロングから、ショートカットにしたん。って、誤魔化さんといて。」










「優香は、初恋で片想いの相手。」









「そうなんや。なんか複雑。」









頭がはっきりしてきたので、体を起こし、ベンチに座り直す。









「ところで、久しぶりやな。どないしたん？」









「コンビニ行く途中。聡と会えるなんて、ラッキーやわ♪隣、座ってええ？」









「ええけど、買い物、大丈夫なんか？」









「大丈夫、大丈夫♪聡の方が重要♪」









俺はさっき吸い損ねたタバコに火をつける。









「なんでこんなとこで寝てたん？」









俺は苦笑して言った。









「そう言えば、麻理にはまだ言うてなかったな。」









俺は美香との話のあらましを説明した。









聞き終わると、麻理は俺を抱き締め、「辛かったな」とだけ言い、泣き出した。