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ブルースカイ

第14章 明美

初めてライブをやったのは、11月中旬だった。フミの知り合いのライブハウスを借りて、友達連中を呼んだミニライブ。









かなり緊張していたが、本番に強いため、周りにはそう見えなかったらしい。帰りにメンバーでファミレスに寄った。









「ソウ、ごちゃごちゃ言うてた割に、やれてたやん。」









「アホか、めっさ緊張しとったわ。」









「余裕としか見えへんやったけどな。聡て得してんな。」









バカップルの男の方が乗る。









「でも、途中、歌詞間違ったやんな。」









明美がナイスフォローを入れる。









「やっぱ気付かれてたんや。さすが明美。」









「次、ほんまのライブやりましょうや。」









全く会話が噛み合ってないマサ。









「マサ、ええ事言うわ。来月辺りに本番行こ。」









乗りたがりのアホが乗っかる。









いきなり飛躍しすぎやろ今日でいっぱいいっぱいやったのに









「マサもフミも待てや。もうちょい場数踏みたいわ。できればオリジナルもほしいとこやし。」









「ソウええ事言うわ。ほな、次回までにオリジナル作って、来月デビューライブやわ。」








あかん、火に油注いでもた。

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