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ブルースカイ

第14章 明美

笑いながら校舎へと消えるバカップル。首をかしげるフミ。苦笑する俺。笑えん絵面やな



「なんやの、あれ?」



「あいつら、相変わらずバカップルやってことや」



「なるほどな。昨日寝てたわ。どうせ今日会うし、会うてからでええかな思って、返さんやったわ。」



「やろうなと思ったわ。」



「ほな、筆談でもしよか。」



俺は頷くとタバコを消す。



「おっと、もうちょい待ってな。」



フミは早めにタバコを吹かしながら、まとめて吸い込んだ。



「そんな急がんでええで」



「ほな、お言葉に甘えるわ。」



フミがタバコを吸い終わるのを待ち、2人で教室に向かう。いつも通り定位置のバカップルの後ろに座る。



受講票を書くと、さっさと筆談を始める。



『で、作曲がわけわからんって話やっけ?』



『本2・3冊買うて勉強したけど、書いてある意味はなんとなく理解できるけど、実践できそうにないわ』



『うーん、譜面書けんなら、理屈理解できても意味ないやろ』

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