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ブルースカイ

第14章 明美

「意味わからんわなんで禁止やねん」



「うまいからや合コンとか女の子おるカラオケ禁止な」



「アホ、その理屈やとデートでも禁止やんか」



「ああ、せやなほな、合コンで禁止な」



この後も合コン禁止の曲がいくつかでき、カラオケで歌える曲がほとんどなくなった時期もあった。自棄になってモー娘。とか歌ったこともあったなと今、思い出す。



なんだかんだ言いながら、カラオケが終わると、フミが言った。



「さて、あとは若いもんに任せて、おっちゃんは帰るわ」



「フミがオッサン言うんは否定せんけど、帰るん?」



「せっかくのデート、これ以上、邪魔したらあかんしな麻理、ほな、またな」



「うん、フミさん、またね」



フミは手を振ると俺らに背中を向け、歩き出す。



俺らはフミの背中が見えなくなるまで見送っていた。俺はタバコを吸いながら、麻理はニコニコしながら。

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