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天才剣士は一くんに夢中

第3章 妄想と嫉妬

★★★★★★★★★★★


「昨夜はありがとうございました、沖田さん。」


あー‥‥
もしかしてあの時の。


客人

というのは昨夜僕が巡察中、浪士組の連中にからまれていた子だった。


「‥昨日はあれから大丈夫だった?」


「は、はい!」


僕が話しかけるとこの子の顔が見るからに明るくなった。


「それで?今日はいったい何しに来たの?」

「はい‥これなんですけど‥。よろしければ新撰組の皆さんで食べてくださいっ!‥な、中身はお団子です。」


「あぁ、ありがとう。わざわざ気をつかわなくてもいいのに。」

なぜかこの子の顔が知らず知らずのうちに赤くなっていく。

「でも僕団子結構好きなんだよね。」


「そ、そうなんですか!!??」



あれ
今声ひっくり返った?

「あははっ
君、結構おもしろいね。」


「えぇ?そうですか??」


「たぶんね(笑)」



女の子とこんな楽しく話をするのは千鶴ちゃんしかいなかった僕。

結構いいかもね。
とか思わなくもなかった。



「それじゃ私‥これで。」


「あぁ、そうだね。それじゃまた。」



僕がそう言うとその子は頭を軽く下げて帰っていった。



★★★★★★★★★★★

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