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もしも僕がね、

第3章 遺伝

白石理人(しらいし りひと)

この病院に来て8年目。その前は2年間都内の大きな病院で入院していた。

けれど俺の母親が亡くなってからは地方の病院に入院することになった。

理由は簡単。
俺の父親が愛していたのは俺の母親。血の繋がっていない息子をやっぱり愛せなかったらしい。


父親と離れて暮らすことは悲しくはない、理解していたことだから。

けれど…心の何処かで淋しいと思ってるかもしれない。




この病院は楽しい。じーさんが相手してくれるし、周りもみんな良い人達だし…




それでも毎日…退屈だった。

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