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もしも僕がね、

第3章 遺伝

「私も…あいつの身になんかあったらって…考えるだけで嫌なんですけど…

でも、あいつが諦めた顔する方がもっと嫌なんです。

無意識なんだろうけど…最近よくやるんですよ。どうせ無理なんだろう…もうすぐ死ぬから諦めよう…みたいな……だから……」


早川が必死で訴えている…無意識でそんな顔してたのか…



「……分かった分かった。今回のことはちゃんと考えておくから…一応理人くんのお父さん了承得ないと…後もうそろそろ私も行かないと…」

じーさんも困惑している。


「分かってます。ちゃんと自分から言うので…すいません、こんなに時間取らせてしまって…また今度お話させて頂きます。」

早川がそう言ってからじーさんは出ていった。



ふぅ…と大きなため息が病室の中で響く。

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