壊れる程に愛してる。
第3章 日常
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「まずここは二次関数の文字の形にして代入させて…」
「あ、そっか。じゃあこれをこのf(x)に入れて、これのf'(x)にしたのも代入したらいいんだ?」
「そうそう。わかるんじゃん」
空調が効きすぎているせいかなかなか減らないのに氷を大量に入れてしまい薄まった麦茶と数学の宿題プリントを、ソファー前にある小さなテーブルに並べながら宿題を教えてもらう。
ショウの教え方はとてもわかりやすい。
おかげで数学は苦手だけど、なんとか偏差値も50後半をキープできている。
「終わった!!」
「おー、お疲れサマ」
ごく自然にポンポンと優しく頭を撫でられ、不覚にもドキッとしてしまった。
照れを隠すように散らかった消しカスや、麦茶のコップのせいで濡れたテーブルを手早く片付ける。
ショウはソファーに寝転んだまま、それを眺めていた。
「も〜ショウもちょっとは手伝って…キャッ!!」