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二度目の初恋

第2章 バレンタインと告白

「だって、クラス変わっても会えるし、喋れるもん」


だから、嫌じゃないよ。


そう言うと松本は黙り込んだ。

え?
どうしたの?!



「そうか………。だな。意外とクラス替え楽しみかもしんねー」


ぼそっと、小さめの声でつぷやく。

「お前も、またには良いこと言うじゃん」


「たまにって何よ!!」



いちいちムカつくな!


「うそうそ。久賀はいいヤツだよ」


え。


…………えぇ!?

ほ、褒められた?


いつもの松本ならこんな事言うわけないのに……。

「え、何か企んでる?」


そうとしか思えないんだけど。
「うわっ。珍しく誉めてやったのに失礼なヤツ」


「なによそれ!」

超上から目線!


そろそろ分かれ道だ。
あたしは左、松本は真っ直ぐ。
「はあ。………じゃあね」



「あ、待てよ。家まで送る」

「いいです。」


松本は一緒に帰るたびに、家まで送るって言ってくれる。

こう言うところはいいヤツやんだけどな。

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