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二度目の初恋

第3章 *バレンタインと告白*

普通、気にするのはそっちじゃなくて、自分の事好きなのかとかだろ。


「やっぱ、おまえ面白いわ!」
人と少しずれているところが、いいと思う。


「え、なに?いきなり」


きょとんとした顔でこっちを見てくる。

ああ、くそ。
可愛いな。


ヤバい。
にやけてるかもしんねぇ。


と、咄嗟に言う。

「気にすんな~」


にやけてるのがバレる前に逃げる。



いくら仲いいとはいえ、自分の顔見た相手がにやけてたら気持ち悪いだろ。


男友達と話ながら思う。



でも、もう決めた。
俺は今日久賀に告白する。


失敗したな。

さっき立ち去るべきじゃなかった。


パッと久賀の席を見るとアイツはいなかった。



くそ。
……探して一緒に帰ろう。


「あ、おい。久賀、どこに行ったか知らないか?」


近くにいた女子に声をかける。


「え?くうちゃん?知らないよ」

「そうか、ありがとう」


まあ、バレンタインに同姓の事を気にしてるヤツなんていないよな。


まさか、もう帰ったか?!

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