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希望の欠片もない大切な人。

第4章 初


ふと、固いものがあたる感覚がした。


「お父様、なんかあたってる」


「ん?ああ、ごめん」


「大丈夫だけど…
あれ、お父様飲んだ?お酒」


ほほにはちょっと赤みが差していて、お酒のにおいがする。


「飲んだけど、私は酒、強いから大丈夫だ。」


それから少しの沈黙があって、ぐっと私は引き寄せられた。


そして、耳にお父様がささやいた言葉はそれからの私たちの人生を変えた。












「ルーリ、好きだ」


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