
異種間恋愛
第13章 秘密の大きさ
開きっぱなしの扉からリュカが入ってきた。顔が真っ青だ。
「ああ。いいところに来た。二人の部屋を用意しろ」
「ラドゥ様っ! 事の重大さをお分かりですか? お言葉ですが」
「俺に意見するのか?」
リュカに近づくように足を動かしたラドゥは王子の雰囲気を纏っていた。
「い、いえ。ではまずはお部屋をご用意してまいります」
リュカは深々と頭を下げて踵を返した。
「誰にも言うな」
ラドゥが部屋から出ていくリュカに言い放つとリュカはこちらを振り返り一礼した。一瞬見えた目はラドゥをしっかり見据えていた。了解、という返事がひしひしと伝わってくる視線を送っていた。
「王にも言わないつもりか?」
「ああ。父上に知れればお前はすぐに殺されるだろうからな」
「そんなっ」
私はレオの腕に抱きついた。
「父上は王の座にどこまでも執着しておられる。王位を継承されてからは人が変わったようでな……」
「それはそうだろうな」
レオが私を安心させるように背中を撫でてくれた。
「悪魔の契約のことか? あんなことを信じているのは民だけだ。知っている。民が王のことを悪魔だと思っていることもな」
「グラドが悪魔と契約してレオをライオンの姿に変えたって話?」
ラドゥが頷いた。
「とにかくお前と競争する間はティオンであることを隠しておく。いいな」
今度は私とレオが頷いた。
「ああ。いいところに来た。二人の部屋を用意しろ」
「ラドゥ様っ! 事の重大さをお分かりですか? お言葉ですが」
「俺に意見するのか?」
リュカに近づくように足を動かしたラドゥは王子の雰囲気を纏っていた。
「い、いえ。ではまずはお部屋をご用意してまいります」
リュカは深々と頭を下げて踵を返した。
「誰にも言うな」
ラドゥが部屋から出ていくリュカに言い放つとリュカはこちらを振り返り一礼した。一瞬見えた目はラドゥをしっかり見据えていた。了解、という返事がひしひしと伝わってくる視線を送っていた。
「王にも言わないつもりか?」
「ああ。父上に知れればお前はすぐに殺されるだろうからな」
「そんなっ」
私はレオの腕に抱きついた。
「父上は王の座にどこまでも執着しておられる。王位を継承されてからは人が変わったようでな……」
「それはそうだろうな」
レオが私を安心させるように背中を撫でてくれた。
「悪魔の契約のことか? あんなことを信じているのは民だけだ。知っている。民が王のことを悪魔だと思っていることもな」
「グラドが悪魔と契約してレオをライオンの姿に変えたって話?」
ラドゥが頷いた。
「とにかくお前と競争する間はティオンであることを隠しておく。いいな」
今度は私とレオが頷いた。
