
異種間恋愛
第13章 秘密の大きさ
「疲れてない?」
「大丈夫だ」
相変わらず言葉が短いレオ。そんな不器用なところも可愛いと思ってしまう。
「競争は嫌いか?」
不意にレオが訊ねた。窓からの光でレオの金髪とそれについた汗の滴が輝いた。いつか見た水浴びをしたライオンの姿が蘇った。
「好きじゃ、ないかな」
「そうか」
「うん……。レオ、無理してない?」
本当はレオだって競争なんて好まないはずだ。だからこそ森の中で長い間ひっそりと過ごしていたのだろう。
「リア」
レオの男らしい手が私の腕を掴んだ。レオの非人間的な美しい顔に見つめられて私は今にも息が止まってしまいそうだ。
私はレオの手を振りほどいて、レオの胸に抱きついた。
湿った白い服からレオの汗のにおいがした。汗なのに、良い匂いだと感じてしまう。
湿っている布のおかげでレオをより身近に感じられる気がした。
「リア、離れろ。汚いだろ」
「ううん。いいの」
レオが諦めたように私の背中に腕を回した。食堂にいた数人の侍女がゆっくりと奥に入っていくのが見えた。
「無理くらいさせてくれ。今は無理をする時だ。お前がかかっている」
「それに民も」
レオが頷いた。
「全てなんとかするから。待っていてくれないか」
「もし負けても私が助けてあげるからね」
根拠もないのにそう言うとレオが身体を離した。
「少しは信じろ」
「はい」
レオが短く笑った。笑うと整った顔がさらに魅力的になった。私の心臓が煩く鳴り響く。
「今度、見に行くね。レオがフェンシングしてるところはすごく見てみたいもの」
「ああ」
「大丈夫だ」
相変わらず言葉が短いレオ。そんな不器用なところも可愛いと思ってしまう。
「競争は嫌いか?」
不意にレオが訊ねた。窓からの光でレオの金髪とそれについた汗の滴が輝いた。いつか見た水浴びをしたライオンの姿が蘇った。
「好きじゃ、ないかな」
「そうか」
「うん……。レオ、無理してない?」
本当はレオだって競争なんて好まないはずだ。だからこそ森の中で長い間ひっそりと過ごしていたのだろう。
「リア」
レオの男らしい手が私の腕を掴んだ。レオの非人間的な美しい顔に見つめられて私は今にも息が止まってしまいそうだ。
私はレオの手を振りほどいて、レオの胸に抱きついた。
湿った白い服からレオの汗のにおいがした。汗なのに、良い匂いだと感じてしまう。
湿っている布のおかげでレオをより身近に感じられる気がした。
「リア、離れろ。汚いだろ」
「ううん。いいの」
レオが諦めたように私の背中に腕を回した。食堂にいた数人の侍女がゆっくりと奥に入っていくのが見えた。
「無理くらいさせてくれ。今は無理をする時だ。お前がかかっている」
「それに民も」
レオが頷いた。
「全てなんとかするから。待っていてくれないか」
「もし負けても私が助けてあげるからね」
根拠もないのにそう言うとレオが身体を離した。
「少しは信じろ」
「はい」
レオが短く笑った。笑うと整った顔がさらに魅力的になった。私の心臓が煩く鳴り響く。
「今度、見に行くね。レオがフェンシングしてるところはすごく見てみたいもの」
「ああ」
