
異種間恋愛
第4章 獅子の秘密
「起きろ」
「わあっ」
「うわ、なんだ急に」
目を開ければ大きなライオンがいつものように私を上から覗き込んでいた。
「あの人は?」
「あの人?」
レオが青い瞳で私を睨み鼻に皺を寄せた。
「あの、あそこに男の人が……」
私は木を指差した。しかし、そこには誰もいないどころかいたような気配さえ全くなかった。
「男?ここにか?」
「う、うん。夢かな」
レオは大きな溜め息を吐いた。呆れているのだ。
「夢だ。この森に人間が入ってきた様子はない」
それもそうか、森に入るのはタブーとされているし、さらにここは森の真ん中。こんなとこまで朝から人間が足を運ぶはずがない。でも、どうしてあんな夢を?それに、妙に現実味を帯びていた。
「あれ」
「あれ?」
「私こんなとこで寝てたの?」
レオお手製のベッドから離れた場所で私は眠っていたようだ。そのせいで太陽から容赦ない日差しを受け、体中からじんわりと汗が出ていた。
「ああ、俺が起きたらお前がここにいたぞ。なんでだ?」
どうして、だろう?
私は回転しない頭に鞭打つように思いだしていく……あっ。
「男の人があっちで寝てたから、私驚いてここまで後ずさってきたの」
「はあ?」
今度こそレオは口をぽっかりと開けて私の寝ぼけた顔を凝視した。
「だから、人間がここにいたはずないだろう。俺がずっとここで寝てたんだから」
「そ、そうよね。じゃあ、寝ぼけてたのかな」
「だろうな。でも、寝ぼけて男の幻想を見るなんて……お前」
ああ、絶対男好きだと思われている。レオにそんな誤解されるなんて絶対嫌だ。
「わあっ」
「うわ、なんだ急に」
目を開ければ大きなライオンがいつものように私を上から覗き込んでいた。
「あの人は?」
「あの人?」
レオが青い瞳で私を睨み鼻に皺を寄せた。
「あの、あそこに男の人が……」
私は木を指差した。しかし、そこには誰もいないどころかいたような気配さえ全くなかった。
「男?ここにか?」
「う、うん。夢かな」
レオは大きな溜め息を吐いた。呆れているのだ。
「夢だ。この森に人間が入ってきた様子はない」
それもそうか、森に入るのはタブーとされているし、さらにここは森の真ん中。こんなとこまで朝から人間が足を運ぶはずがない。でも、どうしてあんな夢を?それに、妙に現実味を帯びていた。
「あれ」
「あれ?」
「私こんなとこで寝てたの?」
レオお手製のベッドから離れた場所で私は眠っていたようだ。そのせいで太陽から容赦ない日差しを受け、体中からじんわりと汗が出ていた。
「ああ、俺が起きたらお前がここにいたぞ。なんでだ?」
どうして、だろう?
私は回転しない頭に鞭打つように思いだしていく……あっ。
「男の人があっちで寝てたから、私驚いてここまで後ずさってきたの」
「はあ?」
今度こそレオは口をぽっかりと開けて私の寝ぼけた顔を凝視した。
「だから、人間がここにいたはずないだろう。俺がずっとここで寝てたんだから」
「そ、そうよね。じゃあ、寝ぼけてたのかな」
「だろうな。でも、寝ぼけて男の幻想を見るなんて……お前」
ああ、絶対男好きだと思われている。レオにそんな誤解されるなんて絶対嫌だ。
