
異種間恋愛
第7章 新たな旅
リスは雨に濡れるのを嫌うはずなのに、この子は……。
「早く、こっちへ来い」
レオの苛立った声と共に大きなレオの身体が私の前に立った。
ジャスミンをしっかり抱きしめて、木の元へ戻ると自分の身体が濡れているのを感じた。
ジャスミンの小さな身体も濡れていて、私は濡れていないワンピースの裏地でその身体を優しく包み込んだ。
「全員が濡れてどうする」
顔を上げればレオの立派なたてがみが水分を含んでしぼんでいた。
「レオ、濡れて……」
「お前もだろ」
「私は――」
「大丈夫、か?人間の身体は脆いんだ。風邪でもひけばどうする」
「レオ……ごめんなさい」
「分かったならいい」
レオが私から離れた所に移動すると、大きな身体を震わせて水分を吹き飛ばした。
「服、脱いでおけ」
「え」
自分のワンピースを見れば結構濡れていた。
「本当に風邪ひくぞ。火をおこすからそこらの枝にでも掛けて乾かせ」
背中で結ばれた紐は自分でも解くことのできるようにとチョーカーのように首の後ろで結んでいて、すぐに脱ぐことができる。
レオは木の周りに落ちている木々を集めて、こちらを気にする様子はない。
恥ずかしいけれど、このままでは風邪をひいてしまう。私が紐を解けば、ワンピースはするりと私の身体から離れ、地面に落ちた。
その代わり、下着の機能を携えた薄いリンネルでできたアンダードレスが現れる。
寒いけれど、これを脱いでしまえば裸になってしまうから我慢することにして手近にあった調度良い高さの枝にワンピースを掛けた。太陽が出ていないし、この湿気の中じゃそう簡単には乾かないだろう。
ジャスミンはするすると木を上り、雨があたらない枝の所でちょこんと座って落ち着いた。
「リスってのは雨の日はひたすらああいう所でじっと耐えてるもんなんだ」
ジャスミンを見上げる私にレオが教えてくれる。
「そうなんだ。それなのに外に出ようとするなんて……本当にジャスミンは優しいのね」
「そうだな。ほら、これで少しは乾くだろう」
レオが火をおこし、ほんわりと暖かい空気が流れ込む。
焚き火を囲むように隣に座るレオは少し私と距離を置いた。少しは私のことを女の子と認識してくれているのかもしれない。
「早く、こっちへ来い」
レオの苛立った声と共に大きなレオの身体が私の前に立った。
ジャスミンをしっかり抱きしめて、木の元へ戻ると自分の身体が濡れているのを感じた。
ジャスミンの小さな身体も濡れていて、私は濡れていないワンピースの裏地でその身体を優しく包み込んだ。
「全員が濡れてどうする」
顔を上げればレオの立派なたてがみが水分を含んでしぼんでいた。
「レオ、濡れて……」
「お前もだろ」
「私は――」
「大丈夫、か?人間の身体は脆いんだ。風邪でもひけばどうする」
「レオ……ごめんなさい」
「分かったならいい」
レオが私から離れた所に移動すると、大きな身体を震わせて水分を吹き飛ばした。
「服、脱いでおけ」
「え」
自分のワンピースを見れば結構濡れていた。
「本当に風邪ひくぞ。火をおこすからそこらの枝にでも掛けて乾かせ」
背中で結ばれた紐は自分でも解くことのできるようにとチョーカーのように首の後ろで結んでいて、すぐに脱ぐことができる。
レオは木の周りに落ちている木々を集めて、こちらを気にする様子はない。
恥ずかしいけれど、このままでは風邪をひいてしまう。私が紐を解けば、ワンピースはするりと私の身体から離れ、地面に落ちた。
その代わり、下着の機能を携えた薄いリンネルでできたアンダードレスが現れる。
寒いけれど、これを脱いでしまえば裸になってしまうから我慢することにして手近にあった調度良い高さの枝にワンピースを掛けた。太陽が出ていないし、この湿気の中じゃそう簡単には乾かないだろう。
ジャスミンはするすると木を上り、雨があたらない枝の所でちょこんと座って落ち着いた。
「リスってのは雨の日はひたすらああいう所でじっと耐えてるもんなんだ」
ジャスミンを見上げる私にレオが教えてくれる。
「そうなんだ。それなのに外に出ようとするなんて……本当にジャスミンは優しいのね」
「そうだな。ほら、これで少しは乾くだろう」
レオが火をおこし、ほんわりと暖かい空気が流れ込む。
焚き火を囲むように隣に座るレオは少し私と距離を置いた。少しは私のことを女の子と認識してくれているのかもしれない。
