
異種間恋愛
第1章 告白
私は挙げていた手を頬に持っていくとストラスの目から流れる滴を拭った。
許したわけではない、許せることでもないだろう。
でも、ずっと慕っていた、愛していた人が目の前で自分に初めて涙を見せているのに放っておくことなど私には到底できない。
私の指の感触にストラスは初めて驚いた表情を見せた。
「君は……何してるの」
か細い声で零すように出されたその言葉こそが本当のストラスなのだと思う。
「あなたこそ、何してるの。いつでも笑顔のストラが、私の前で涙を流すなんて……こんなに自分を傷つけて何がしたいの?」
「……傷つけられたのはリアだろ」
左右の瞳からゆっくりと、しかし絶えることなく涙が溢れるのをストラスは自分で拭うこともなくただ直立したまま私を見つめ続ける。
ああ、彼は私を傷つけることで自分が傷ついていることを分かっていないのかもしれない。
自分が非情な人間だと決めつけているばかりに本当の自分を見失っているのだ。
ふと自分の頬を触った。気付けば私の頬には涙をつたった跡しか残っていないようだった。
「ストラ、ちゃんと話して頂戴?あなたが5つの頃、なにがあったのか……」
ストラスは首を横に振る。
「言えない」
「だめよ、言えないままじゃストラがずっと苦しむことになるわ。吐きだしてしまわないと、辛いでしょ?それに……夫婦で隠しごとはいけないんじゃないかしら?」
精一杯笑顔を作りストラスを見上げると、彼の表情が固まった。
「私、ストラのこと好きよ?ずっと憧れてたもの。だから知ってるわ。あなたが本当に優しいってこと」
許したわけではない、許せることでもないだろう。
でも、ずっと慕っていた、愛していた人が目の前で自分に初めて涙を見せているのに放っておくことなど私には到底できない。
私の指の感触にストラスは初めて驚いた表情を見せた。
「君は……何してるの」
か細い声で零すように出されたその言葉こそが本当のストラスなのだと思う。
「あなたこそ、何してるの。いつでも笑顔のストラが、私の前で涙を流すなんて……こんなに自分を傷つけて何がしたいの?」
「……傷つけられたのはリアだろ」
左右の瞳からゆっくりと、しかし絶えることなく涙が溢れるのをストラスは自分で拭うこともなくただ直立したまま私を見つめ続ける。
ああ、彼は私を傷つけることで自分が傷ついていることを分かっていないのかもしれない。
自分が非情な人間だと決めつけているばかりに本当の自分を見失っているのだ。
ふと自分の頬を触った。気付けば私の頬には涙をつたった跡しか残っていないようだった。
「ストラ、ちゃんと話して頂戴?あなたが5つの頃、なにがあったのか……」
ストラスは首を横に振る。
「言えない」
「だめよ、言えないままじゃストラがずっと苦しむことになるわ。吐きだしてしまわないと、辛いでしょ?それに……夫婦で隠しごとはいけないんじゃないかしら?」
精一杯笑顔を作りストラスを見上げると、彼の表情が固まった。
「私、ストラのこと好きよ?ずっと憧れてたもの。だから知ってるわ。あなたが本当に優しいってこと」
