
合縁奇縁〜ついてまわる運命〜
第2章 居場所
そうして、考え込んでいるうちに、いつの間にかHRが終わっていた。教室の後ろに並ぶロッカーにはたくさんの人が群がる。左の方から肩を揺さぶられる。左の席に座っていた男子が先生を指差す。
「おい、里中。ちょっときてくれ。」
なんだろう。少し違和感を感じながら先生の後について教室からでる。廊下の隅で話し始める先生の声は優しかった。
「お前ちゃんと家族に説明してからここに入学してるんだろうね。じゃないと、お前の兄ちゃんがこの学校にいるはずがないよなあ。里中慎、あいつに訳を聞いても教えてくれねえんだよ。なんだか知らねえけど、お前らの雫と湊の二の舞にはなるなよ。じゃあ、俺授業あるから、お前も遅れるなよ。」
歩き始める先生の後ろ姿をただ呆然と眺めることしかできなかった。
「おい、里中。ちょっときてくれ。」
なんだろう。少し違和感を感じながら先生の後について教室からでる。廊下の隅で話し始める先生の声は優しかった。
「お前ちゃんと家族に説明してからここに入学してるんだろうね。じゃないと、お前の兄ちゃんがこの学校にいるはずがないよなあ。里中慎、あいつに訳を聞いても教えてくれねえんだよ。なんだか知らねえけど、お前らの雫と湊の二の舞にはなるなよ。じゃあ、俺授業あるから、お前も遅れるなよ。」
歩き始める先生の後ろ姿をただ呆然と眺めることしかできなかった。
