えっちな妄想は生きる糧。
第1章 妹×兄@お家で
「え…お兄ちゃん…?」
我慢できずに、出来る限り優しくユイを抱き寄せる。
まだ濡れている髪のせいで、戸惑いを隠せずに緊張して硬直したユイの背中も湿っている。
しかし腹部にあたる胸や絡めた脚は、驚くほど柔らかい。
「ユイ…甘い香りがする…」
シャンプーの香りだけでなく、薫りたつ女の香り…。
脱衣場が蒸し暑いせいもありクラクラする。
「えへへ…お兄ちゃん、ユイのこと心配してくれてるの?お兄ちゃん、大好きだよ」
そう言ったユイが体を預けて寄り掛かってくる。
何かがプツリと切れる音がした。
理性も道徳も、風呂の湯気に隠れてしまったかのように雲って見えなくなってしまった。
「俺も好きだよ…ユイのこと」
桃色の小さい唇に軽く口づけをする。
生まれて初めてのキス。
物心がついたときから妹であるユイのことが好きで好きで…大学生になった今まで他の女となんかキスしたことなんかなかった。
実の妹を好きになるだなんて異常な気持ちを忘れようと何度もテキトーな奴等と付き合ったことはあるけど、上手くいくはずもなく全て長く続きはしなかった。
「お兄…ちゃん…?」
驚いた表情で見上げるユイ。
仕方ないよな、実の兄にキスされるなんて、そりゃ驚くよな…嫌だったよな…。
「泣いてるの…?」
そう聞かれて我に返った。
俺は泣いていた。
もう、今まで通り兄妹には戻れない…。
「…っお兄ちゃ…んああぁっ…ふうっ…やぁ…ぁっ…」
無理矢理ユイの唇をこじ開けて舌を引きずり出して絡める。
腰と頭を押さえつけて、更に深く深く舌を絡める。
「な…んで…っお兄ちゃぁ…っんんん…!!」
泣きながら体を捩ったり空いた手で俺を叩いたりして抵抗するユイ。
離れられないように、更に強く押さえつける。
互いの涙が混じりあって床に落ち、弾かれる。
…罪悪感。
この気持ちを本当の罪へと変えてしまおうと思った。