えっちな妄想は生きる糧。
第4章 会長×書記@生徒会室で
「え…?」
「泣き止んだみたいだね」
彼は眼鏡を長机の上に置き、片手でキッチリ上までしているネクタイを緩めた。
その仕草ひとつひとつが絵になっていて、涙どころか呼吸までが止まりそうになる。
「何驚いてるの?さきが言い出したんでしょ?」
「え…っ」
ほんの僅かな可能性に賭けてはいたけれど、こんな滅茶苦茶な話を受け入れてもらえるなんて思ってもいなかった。
「でも会長、彼女さん…」
「あの人は、僕を愛してなんかいないよ」
大切なものを扱うかのような手付きで私の両肩に触れる彼。
そんなことを言われてからこんなことされたら、錯覚してしまう…。
「でも、キスはしないから」
逆光で良く見えないけれど、寂しそうに笑っているような顔が私の心を麻痺させる。
少し上擦った切ない声が部屋に、心に響いていく。
「え…やぁ…っ」