 
えっちな妄想は生きる糧。
第4章 会長×書記@生徒会室で
ニットカーディガンのボタンを外し終えた指が、Yシャツのボタンへと移される。
ゆっくりと、焦らして挑発するかのような指先が、恥ずかしいのに早くして欲しいと思わされる。
興奮と期待が入り乱れ、まだ何もされていないのに息が乱れる。
「もう興奮してるの?」
挑発的な表情で上から見下ろされる。
真っ直ぐと見詰めてくる瞳は、夕陽の光も映さず静かに沈んでいた。
興奮のせいかその瞳のせいか、私の目にはうっすらと涙が浮かんできた。
「さき…今だけは、夢見てて」
細い腕に力が込められ強く抱き締められる。
温かい胸の中に収められたかと思うと、ひんやりとしたタイルの床へと崩れるように押し倒された。
その時、彼の腕が少し震えていたような気がした。
「れお…?」
小刻みに震えながら力強く抱き締めたまま、動かない彼。
この手を離したら彼は壊れてしまいそうで、私も出来る限りの力で抱き締め返した。
「さき…さき…好きになってあげられなくて、ごめん」
 
 作品トップ
作品トップ 目次
目次 作者トップ
作者トップ レビューを見る
レビューを見る ファンになる
ファンになる 本棚へ入れる
本棚へ入れる 拍手する
拍手する 友達に教える
友達に教える