私には夢があるの。
第17章 なにもできない…?
…ろくに歩けない。
笑えない、動かない、
うまくしゃべれない。
人に感謝されることは、
なに一つしていない。
大好きだった演技もできない。
夢も叶えられない。
じゃあなんのために、
今、私は生きているの?
この病気は、
頭になんの異常もないから
また残酷なんだ。
自分がなんかのか
わからないくらい、
壊れてしまえばいいのにー
自殺することも考えた。
でも、こんな私にも、
悲しんでくれる人がいる。
だから、自殺だけは
絶対にできないと思った。
あと半年をなにもしないで、
ただ病室から空を眺める
だけで死ぬのは、いや。
なにか、
自分の生きた証が欲しい。
私はこの世界で、
きちんと生きたっていう、
そーゆー証。