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HELLO ENDING〜君との思い出〜

第2章 計算

まだ相手が来ないので、先に出されたアイスティーを飲んでみた。
ん、美味しい。
でもこのアイスティーに、ガムシロップなんか入れたら不味くなっちゃうんだろうな。
舌はこえている方だ。実家が割と裕福だったので、そこそこ良いものは食べて来た。

私は、この美味しいアイスティーにガムシロップをいれて不味くしたい衝動にかられた。
テーブルのはじを見ると、ガムシロップが置かれている。ごくりと唾を飲み込んで、おそるおそるガムシロップに手を伸ばす。

すると、

「遅れてすいませんっ」
真未は、ハッと眼を見開いて。ひと呼吸おいた。
「いえ。私もさっき来た所だから。」

ガムシロップをいれてみたいという私の"欲"は、満たされる事なく消えた。

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