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湧「お前を手放すなんて…無理だ」

私は、
湧に抱きしめられ

強く抵抗した。

私「ちょっと！！！止めて！
どんだけ、怖い思いして逃げたと思ってんの！ふざけんな！離して！」

思いっきり抵抗しても
きつく
きつく
私を、抱きしめた湧の腕は離すことはなかった。


私の心臓は物凄い勢いで
まだ動き続けていた。

心臓が苦しい…。


いったん落ち着こう…

私は、湧の腕の中で
深く深呼吸をした。

湧「………ご…っめん…くっ」
その声は、とても震えていた。

湧「……んっ……ひっくんっ…」

泣いてる…湧が泣いてる…。

子供のように泣いている湧の声を
聞いて

胸が締め付けられる思いになった。

湧の震える身体を、
ぎゅっと抱きしめてあげた。

もぉ、何分経ったかな

ずっとずっと
このままだ。


湧は、だんだん落ち着いて

湧「由美…愛してる…世界で一番…
俺は、由美を忘れることはない
由美しかいない。由美が好きだ。」
湧は、何度も何度も
あたしに言った。そして何度も何度も
私は、頷いた。


こんなに今まで
私を好きになってくれた人は
いただろうか…

湧のぬくもり…
心が痛くなった…

そんな時龍が思い浮かぶ

もっともっと
胸が苦しくなった…