喪失、そして再生~どこか遠くへ~My Godness完結編
第2章 ♣海の女神♣
流石に、これには悠理も度肝を抜かれた。
悠理の頬を打った眞矢歌の方も茫然事実といった体である。
「ごめんなさい!」
眞矢歌が慌てて駆け寄ってきて、小さな手が悠理の頬に触れた。
「良いよ、俺の方が悪いんだ。眞矢歌さんをちょっとからかい過ぎた。ごめん」
「痛かったでしょう? ああ、こんなに紅くなってる」
眞矢歌はまた泣きそうになっている。
それにしても、眞矢歌の手の何と小さくて可愛らしいことだろう! 更に、触れられた部分から冷たい心地よさがひろがってゆくようだ。
「そんなに気になるなら、紅くなってる部分にキスしてくれたら、治るかもね」
「え!?」
性懲りもせずに言った悠理を、眞矢歌は呆れたようににらみ付けた。
「悠理さんって、そんな女タラシだったの? 女と見れば、すぐに口説くような男だったとは思わなかった。幻滅」
悠理は更に意地悪な笑みを浮かべる。
「女なら誰でもってわけじゃない。可愛い子限定」
「何ですって? もう、あなたって人は」
眞矢歌がまた拳を振り上げたのを見て、悠理は笑った。
「ああ、やっぱ女は怒らせると怖いなぁ。もう、痛い目に遭うのはご免だよ。勘弁してね」
悠理が両手を合わせて拝む仕草をする。
その滑稽な様子に、眞矢歌が吹き出した。
「ほら、やっと笑った。眞矢歌さん、やっぱり泣いているより、笑ってる方が可愛いよ?」
その指摘に、眞矢歌が眼を見開いた。
「じゃあ、悠理さんはもしかして、私を笑わせようとして、わざとからかうようなふりをしたの?」
悠理の頬を打った眞矢歌の方も茫然事実といった体である。
「ごめんなさい!」
眞矢歌が慌てて駆け寄ってきて、小さな手が悠理の頬に触れた。
「良いよ、俺の方が悪いんだ。眞矢歌さんをちょっとからかい過ぎた。ごめん」
「痛かったでしょう? ああ、こんなに紅くなってる」
眞矢歌はまた泣きそうになっている。
それにしても、眞矢歌の手の何と小さくて可愛らしいことだろう! 更に、触れられた部分から冷たい心地よさがひろがってゆくようだ。
「そんなに気になるなら、紅くなってる部分にキスしてくれたら、治るかもね」
「え!?」
性懲りもせずに言った悠理を、眞矢歌は呆れたようににらみ付けた。
「悠理さんって、そんな女タラシだったの? 女と見れば、すぐに口説くような男だったとは思わなかった。幻滅」
悠理は更に意地悪な笑みを浮かべる。
「女なら誰でもってわけじゃない。可愛い子限定」
「何ですって? もう、あなたって人は」
眞矢歌がまた拳を振り上げたのを見て、悠理は笑った。
「ああ、やっぱ女は怒らせると怖いなぁ。もう、痛い目に遭うのはご免だよ。勘弁してね」
悠理が両手を合わせて拝む仕草をする。
その滑稽な様子に、眞矢歌が吹き出した。
「ほら、やっと笑った。眞矢歌さん、やっぱり泣いているより、笑ってる方が可愛いよ?」
その指摘に、眞矢歌が眼を見開いた。
「じゃあ、悠理さんはもしかして、私を笑わせようとして、わざとからかうようなふりをしたの?」