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喪失、そして再生~どこか遠くへ~My Godness完結編

第3章 ♣海ほたる舞う夜♣

「素敵、サインして~」
「私も!」
 女たちは口々に勝手なことを言い合って盛り上がっているようだ。その合間には携帯を手にした少女たちが近寄ってきて、無遠慮に悠理の写真を撮っている。
「いや、だから、俺は向井さんじゃなくて溝口―」
 そこで悠理の声は途切れた。興奮しまくった少女たちがついに群れて突進してきたからだ。

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