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天馬の飼い方

第1章 俺の宿敵






「よく言うぜ。まるっきり棒読みじゃねーか。」




「はははー笑)」






はあ、と小さく溜め息。



これもいつもと変わらない。





「んで?今日はどのくらい学校に行けるんだ?」




「おっ、きましたね?喜んで下さい、今日はフルですよ。」




「げっ……まじかよ…。フルねぇ。」




「あれ?何かあったんですか?学校行くの前は喜んでたのに…」





「変わった。」




「まぁた気まぐれですかぁ?」



少しからかうような口調で聞いてくる。



「俺のせいじゃねえよ。原因がある。」




「原因?」




「もういい。降ろせ。」




「え?でも、まだ学校までは………」




「歩いていける。早くしろ。」




「あ、はい。」





歩いている間に自己紹介しておこう。



俺の名前は瀬戸内天馬(セトウチテンマ)だ。


年齢は16歳。身長163CM、体重44KG。



言っておくが、俺は小さくない!

普通だ!フツーっ!!






ゴホンッ。失礼、取り乱した。


仕事は高校生。兼モデル。




子役の頃から人気になって、今じゃアイドル扱いだ。


皆外見ばかりで、俺の中身を見ようとしない。




正直、まともな生活をおくりたい。



けど、俺がこの世界に入ったのは3歳の時で、当然俺の意志じゃない。




ちなみに通っているのは男子校で、理由は告白とかされると面倒だと思ったからだ。




騒がれても襲われたり、言い寄られたりはないと思っていた。












――が、俺は甘かった……。






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