君の声に恋をした
第2章 出会い
「こら田村!!!何度言ったらわかる!電源切っとけ!!」
― ん?
「は?! 俺じゃねーし!!!」
「無駄な抵抗はやめろ 何度目だとおもってんだ!!」
― あ、あの子 こないだのすれ違った子だ
「だーーかーら ちげーっつうの!!ホラ!!」
「いいから没収!!!」
「んでだよーー!!」
周りは爆笑している
― ママだ 出るに出らんないな
「電話鳴ってんじゃん 出ねーの?」
前から戻ってきた
一連の流れを知らない神崎がきょとんと言う
「バカ!! シッ……!!」
みんなの視線が一気にこちらに向く