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Soul Of Blood

第2章 闇に染まる施設

第二十三話 分別

カギツメ男の死闘から数分たった頃…武器をかき集めている最中にカイトはある提案を出す

「なぁ…」

「どうした…?」

カイトがカギツメ男の切断された片腕(右腕)を見つめながら呟く

「これ…使えるかも…」

「「………」」

確かに…カイトの提案は中々いいものだが、一つあることを二人は思った

「「それ…気持ち悪くね?」」

「………」

よくよく見ると断面から大量の血が流れており、腕がもぞもぞと蠢いている

「い、いいんだ!使える物は使える!」

何故か顔を赤くなるカイト そしてその腕のカギツメ付きの篭手(こて)を抜き出した

「ほら!使える!」

その篭手をはめてカイトは喜ぶ カギツメの長さは一メートル強はあるが見た目とは裏腹に信じられない程軽く、扱いやすい

「おぉ!中々いいじゃないか!」

そう呟きながらカイトはカギツメを軽く振り回す

ブゥンッ!

風を切る轟音が鳴り響く

「よかったね…」

「………」

何故か二人のテンションの低い反応に対してカイトは驚く

「…まさか、欲しいとか?」

「「YES!!」」

その言葉を発言すると二人の目が輝き出ししっかりとした返事をした

「でもあげない」

「「ですよね~」」

カイトの発言から即答で返ってくる

「まぁ、とりあえずカギツメゲットだぜ!」

そこでカイトがガッツポーズをした、その時である

ボガァァァン!!

「「「!!!」」」

三人の近くから爆発が起こった 周りが黒い煙に包まれる

「ごほっ!だ、大丈夫か!?」

カイトが煙から姿を現す

「ごほっ!俺は大丈夫だ!」

続いてレインも姿を現すが…

「ロイは!?」

ロイだけが姿が見えなかった

「ロイ!ロイ!」

何度も叫ぶがロイの返事がなく、やがて黒い煙が晴らされる

「ロ…!」

そこでカイトはあるものを見て言葉を失う そこには、ショッピングモール広場に堂々と巨大な穴が出来たのだ どうやら地下に繋がっているらしい…

「ロイ!ロイ!!」

必死になって巨大な叫びを上げる まさかロイが…

「ロイ!ロイィィィ!!」



カイトの断末魔の悲鳴が響いた頃…別の場所で巨大な銃を肩に掲げる男性が影で呟いた…

『ミッション1、クリア…ミッション2に移行する…』

そして影は闇に溶け込んだ…

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