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サンタをサガセ

第10章 あなたがいる

「仕方ない…言ってることはちょっと違うけど、違和感を感じてくれた

それだけでもスゴイことだ…
ネタばらししなきゃね」


アマトさんは諦めたように言った


「そうだなぁ…
フウカとセイジ、確かにこの2人は君の知ってる人物じゃない
何故、分かったのかな?」


『私の性格上、憧れるべき存在はフウカなんです
でも、私はセイジ先輩に憧れを抱いていた

しかも、話しただけであっさり消えてしまうような思いでしたから…だから自分に違和感を感じたんです』


「なるほど、前に君は[自分の記憶ほど疑うことが出来ないものはない]って言ってたんだけどなぁ…コレも今は忘れてるかな?」


『…アマトさんは何をしたんですか?』


「僕は記憶を消させてもらっただけだ…
トモくんと君のね」


『どういうことですか?』



「僕は昨日の夜トモくんの願いを叶えた
サンタクロースとしてね」


分からないよねっとアマトさんは微笑んだ

「サンタクロースとはプレゼントを届けるのが仕事なんだけどね、それは物ではないんだ…

昨日トモくんは君に告白してフラれてしまったんだ
君に[先約があるから]と言われてね」


トモが私に!?


「トモくんは強く願ったんだよ
[納得いかねぇ][先約忘れてくれよ…やり直してぇ]って」


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