俺はもう、
第4章 *どっちが大事?...
河野くんに対して抱けていない安心感ー・・・
好きと一緒にいて安心するのは必ずしも一致しないと麗華は言う。
『あれ、玲奈ちゃん?』
「あ、どうも。」
河野くんには内緒でK大に来てみた。
ちゃんと向き合ってお互いの言いたいことを話そうと思ってー・・・
食堂に座ってたら、河野くんの友達が気付いて話しかけてきた。
『翔太待ち?』
「うん。今日、来てるよね?」
「あれ?来ること翔太に言ってないの?
もう授業終わるから来ると思うけど・・・」
玲奈の前に座った友達が電話をかけ始めた。
『もしもし?翔太?
もう食堂にいる!早く来いよ!ビックリすんぞ!
え?それは来てからのお楽しみだよ!』
なにやら楽しそうに盛り上がる姿に玲奈も苦笑いを返す。
『あ、いたいた!こっち!こっち!』
前に座った友達が電話をしたまま立ち上がり大きく手を振る方を玲奈も振り返り見た。
「・・えっ、・・・・」
目が合った河野くんは玲奈に気付いた瞬間、引きつった表情に変わり、携帯電話を持つ逆の手は他の女の子の手を握っていた。