俺はもう、
第4章 *どっちが大事?...
『・・翔、太・・・・?』
玲奈と同じくらいに動揺してる友達を見れば、本当に何も知らなかったことを悟る。
玲奈は瞬きもせず、他の子と繋がった手をただ見つめるしかなかった。
「玲奈ちゃん、どうして・・・?」
『ねぇ翔太、誰?この子。知り合い?」
ショック?
・・・ううん。
意外と動揺してない自分がいた。
『あ、まさかこの子が処女の彼女?』
「!?」
『確かに無理矢理したら泣いちゃいそうな子だねー。』
隣の女の言葉に玲奈は眉間にシワを寄せ睨みつけた。
他に女を作っただけでなく、私をネタにからかってたの?
「・・どうして・・・・」
「玲奈ちゃん、」
「私をからかって楽しかった?他の子と私をネタにバカにしてたんでしょ?」
目にいっぱい浮かべた涙が今にもこぼれ落ちそうになる。
「はぁ・・・・
この際だから言わせてもらうけどさ、俺だって男だよ?
いちいち痛がられたらめんどくさいんだよね。ヤることヤらないで付き合うって無理でしょ?まだ若いんだし。」
目の前の視界がぼやけて河野くんや隣の女が何重にも見える。
ついに一粒の涙が頬を伝った瞬間、突然ぼやけた視界に一人の人影が映り込んだ。