俺はもう、
第4章 *どっちが大事?...
『きゃぁあああっっ!!!!!』
突然の悲鳴やざわめきに玲奈は涙を拭って状況を確認する。
『今の言葉、まじで言ってんの?』
「っ・・苦し・・・・」
目の前には翔太の胸ぐらを掴み壁に押し当てる優の姿があった。
あまりにも衝撃的すぎる状況に野次馬が集まってくる。
『お前の本心かって聞いてんだよ!!』
「優、っ・・・」
初めて見たー・・・
あんなに血相変えて怒ってる優。
壁に押し当てられた河野くんは本当に苦しそうで、どんどん顔が真っ赤に染まっていく。
「っ・・優、やめて・・!
死んじゃうよ!お願い、放して!」
玲奈が必死に優の腕に掴まり、翔太から引き離そうとする。
『玲奈、悔しくないのかよ。
こんな男に遊ばれて捨てられて黙ってるわけ?』
優の手から解放されて咳き込む翔太を睨みつけた玲奈。
大きく深呼吸をすると、ゆっくり口を開いた。