俺はもう、
第4章 *どっちが大事?...
今日は河野くんと買い物に行く約束をしてて、3限までの私はK大の食堂で河野くんを待つ。
前に優が買ってくれた自販機で苺ミルクをゲットすると、席に座りながらストローをくわえた。
「玲奈?」
「・・あ、優!」
「翔太待ち?」
「うん、そう!
優は?授業?」
「休講になったから課題でもやろうとしてたとこ。」
「ふーん。」
苺ミルクをちゅーっと吸いながら、優を見てた視線を外に向けた。
『優ー!』
可愛らしい女の子の声に優だけでなく玲奈も反応する。
『これ、昨日のゼミの資料。
来週優の発表だって。渡しとく。』
パーマのかかった長い髪を揺らしながら、必要以上に優に近付きプリントを差し出す女子学生。
『ーー?お友達?』
「あ、まぁ。」
見下した感じの目つきに不快感を抱き、ちょっとした見栄を張る。
「法学部の河野翔太の彼女です。」
『え、あぁ!翔太の?
この子なんだぁ。すごい可愛いね。』
あからさまにホッとした表情を見ると、この子も優のことが好きなんだと察する。
『じゃあ、またゼミでね。』
微笑んで立ち去った彼女の背を目で追うと、ふっと視線を感じて優を見る。
「わざわざ翔太の彼女って言う必要ねぇだろ。」
「どうして?別にいいじゃん。」
「あれ、翔太の元カノ。」
「え?」
「見たろ?あの余裕な笑み。
あいつ翔太を振ってんだよ。」
なんだろう。
このモヤモヤした感じー・・・