俺はもう、
第4章 *どっちが大事?...
「そうなんだ。
優のことが好きなのかと思った。」
「なんでだよ。」
「女の勘。」
ガタッと前のイスが引かれ、当たり前のように腰掛けた優。
さっき受け取ったプリントをカバンにしまうと、代わりに分厚いテキストを取り出しテーブルに広げた。
「まぁ元なんだし。
今は玲奈が好きなんだから気にする必要ないだろ。」
「・・・気になんてしてないもん。」
「ストロー噛む癖、気になるからだろ?」
前にも優に指摘された。
私は気になることがあると、飲み物のストローを噛むってこと。
「あ、知ってた?
ストロー噛むのって欲求不満らしいよ。」
「違いますっ!////」
「すぐムキになるんだから。
相変わらず下の話になると小学生並の反応するのな。」
私をからかって楽しんでる優は、昔と変わらない可愛い笑顔を見せてテキストに視線を落とした。