俺はもう、
第4章 *どっちが大事?...
「・・なんで・・・・」
インターホンの画面を見ると、いるはずのない人の姿が映る。
「何してんの・・・?」
「開けて」
「てか、どうやってオートロック解除したの?」
画面に映る優はすでに玄関の向こう側ー・・・
「鍵忘れた時は暗証番号でも解除できるって言ってたじゃん。」
ってことは、暗証番号バレてるってこと?
「いいから開けて」
「無理!今からお風呂だから裸だし。」
「ほー。それなら尚更開けて」
「最低」
「母ちゃんから煮物持たされてんだよ。渡さなきゃ俺が怒られる。」
「嘘っ!煮物!?食べる!!」
近くにあったタオルケットをかぶると、体に巻きつけて玄関を開けた。