
俺はもう、
第4章 *どっちが大事?...
「優のママの煮物大好きっ!!
ありがとー!超嬉しい!!」
優の手から提げた紙袋を奪うと中を覗きこむ。
「あぁーいい匂い。」
「玲奈・・・・」
「ん?」
「見えてる」
「え?」
珍しく顔を赤くした優が見つめる先に、玲奈もゆっくり視線を動かす。
「きゃあっっっ!!!!」
煮物に興奮した拍子にはだけたタオルケットからはみ出た片パイー・・・
「・・・見た?」
「いや、・・・うん、ごめん・・・」
冗談を言わずに本気で動揺してる優の反応に、さらに恥ずかしさが増す。
「ほんとない・・・泣きそうっ・・・・」
その場でうずくまる玲奈はタオルケットにくるまったまま小さく溜息をついた。
