季節を重ねていく度に。
第1章 出逢い。
「ははっ、つかまえた」
色っぽい声で呟き、桜井はあたしの手からAVを抜く。
正直あたしはキュンキュンしてぼーっとベッドの上に横たわっていた。
「……んだよ、襲ってほしいのか?」
「ばっ…違うし!」
「はいはい。今日泊まってく?」
何だって!?//
「い…いい!!大丈夫!!」
「あ?なんで?別に俺は構わねーよ?」
あんたがよくてもあたしはよくない!!
変な妄想しちゃうじゃんっ…
てかなんなのあたしさっきから!?
桜井のことめちゃくちゃ意識してる!!
好きなのかっ…!?
「いいの大丈夫!!あたしもう帰るしっ」
タオルでばんばん髪を叩くと桜井はちいさく呟いた。
「…俺、お前のこと好きなのかな」